てふてふ園

綴ります紡ぎます

灰塗れの少女の行方は

今日はシンデレラの話をしましょう。

 

灰かぶりやサンドリヨンともいうシンデレラ。

どうやら主人公の名前はエラで、灰塗れを意味するcinderとellaでCinderellaらしいです。

 

シンデレラは暖炉のそばで寝起きしていたため、いつも灰にまみれていたようですね。

まあ、僕も埃塗れの部屋で寝起きしてますがね。埃アレルギーなんですよね、僕。埃に意思があったらいいのにって思います。纏まっていて欲しいです。

 

 

シンデレラを読んでいると、みなさんにある疑問が浮かんでくると思います。

 

 

――硝子の靴は、どうして午前零時を過ぎても、残り続けていたのか?

なぜなら、彼女がかけた魔法は本物だったから。

 

これは相沢沙呼さんが東京創元社から出している『午前零時のサンドリヨン』の一節です。

この本は、女子高生マジシャンである主人公が、学園で起こる謎をズバズバ解決していくお話で、鮎川哲也賞を受賞しています。

是非読んでみてください。

ハードカバーだから高くて買えないって、そこの貴方。なんとこの度文庫化したようです。

 

 

「なぜこの本を手に取ったの?」

 

僕は本を選ぶとき、タイトルと表紙と本の帯や裏に書いてある紹介などを参考にしています。つまり、適当です。

 

「とかいって、本当は表紙に書描いてある女子高生の絵だけで決めたでしょ?」

 

ち、違うし!女子高生とかぜんっぜん好きじゃないし!少しくたびれたカーディガンとか履き古したローファーとか、みすぼらしいから新しいの買ってあげたくなるし、ちらちら揺れるスカートとか風邪ひかないか心配になるし、く結んだネクタイの首元とかスカートの裾とハイソックスの間とかスクールバッグの紐が食い込む細い肩とかほんっとうにありがとうございます!!!!!!



 

 

閑話休題。

 

 

この片方だけの靴には、どうやら解釈によって意味があるようです。

 

 

まず、なぜ靴が脱げたのか。

 

これは王子が、シンデレラがあまり速く走れないように階段にタールを塗っていたためだそうです。都合がいいのは物語だからです。

 

そして、残された靴の意味は。

 

ヨーロッパでは、靴は女性の性器を象徴するもの、という考えがあります。

また、十二世紀のフランスの寺院の壁には、片足が裸足である女性の浮き彫りが見られ、これは、性的に堕落した人を表しています。

この意味で解釈すれば、王子の策略で片方の靴を脱いだシンデレラは、王子と関係を持ったことになる、というわけです。

 

 

いや、シンデレラってこんなに大人向きの話だったんですね。これは童話でしょうか?もう昼ドラですよ昼ドラ。主婦層が家事の合間にショーが終わった後のアシカのようなだらしない格好をして見るものですよ。

 

 

 

 

 

 

 

因みに、王子はシンデレラの身元を割り出すために、片っ端から町娘に靴を履かせましたよね?ね?これはどういうことなのでしょうね?とっても羨まけしからんことですね?王子を問い詰めたいです。もっとこう『しあわせの王子』とかの王子を見習って欲しいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

王子「だってあれ王子の“像”の話だし」

 

僕「ぐぎぎ……」